与謝野馨前内閣官房長官の著書「堂々たる政治」を読んだ。「堂々たる」って銘打つ割には若干軽い内容で、目新しい内容もほとんどなかったけれど、彼自身の市場原理主義経済への嫌悪感と財政再建のための増税への絶対的な意思はよく伝わってくきました。
本の中で気に入ったフレーズ。
最近の世論重視の政治を省みて。
「極論かもしれないが、最終的にはリーダーたるもの、世論と自分の判断が異なった場合、自らの判断のほうを取る覚悟がなければその座にあってはいけない。世論の指し示す方向に行くだけだったら、誰でもできる。それならば、世論調査の結果を、ただコンピューターに入力していけばいいのである。」
安部政権が立ち行かなくなった背景を思いながら。
「卓越した人物が、純粋な理念のもちぬしが、万事を決定することは、まずめったにないのであって、それよりはるかにねうちがなくても、もっと立ちまわりのうまい種類の人間、いいかえれば、黒幕の人物がことを決定しているのだ。」
祖母与謝野晶子の歌から。
「劫初より 作りいとなむ殿堂に われも黄金の釘一つ打つ」
ビジネスでも一緒だなと思いました。
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